合鴨のロース
合鴨は呼んで字のごとく、“合わせた鴨”ということで、合わせるとは、“掛け合わせた”という意味になります。
つまり元々ありましたかもの種類ではなく、日本の食文化に古くから存在していた鴨に大陸から入ってきたアヒルを掛け合わせ、日本人の口によりあった鴨としたのが、合鴨となりました。
現在では合鴨をロースしたものが特に日本料理では好まれており、様々なレシピが用意されています。
合鴨ロース煮の作り方
合鴨のロースを煮込み、肉の甘みと味付けを十分に閉じ込めた料理が、合鴨ロース煮です。
一般の食卓に並べるということは頻繁ではないかもしれませんが、お正月などのおめでたい席にはよく登場する鴨料理となっています。
作り方は特別難しくはありませんが、手間と時間は必要です。
用意した合鴨は脂身を落として切り込みを入れ、表面にはしっかりと焼入れをし、身から溢れてくる脂も落としてさっぱりに仕上げます。
中は蒸して火を通しますが赤みが完全に無くなってしまうまで火を通さず、肉が硬くなってしまわないようにするところは少々気を使います。
煮込みます出し汁は醤油、日本酒やみりんをベースとした醤油ダレをベースに、昆布出汁や魚出汁、レモン汁、ゆずなどを好みによって加え、味を十分にしみこませましたら完成です。
ごはんやお酒のお供に合い、からしやわさび、唐辛子や梅しそなどと一緒に口にすることで味の変化も楽しめます。
合鴨ロース煮の市販品
なかなか自分で作るのが難しいという場合には、各有名店より合鴨ロース煮が市販されており、店舗だけでなくインターネットショップでもお買い求め可能です。
滋賀県は「一湖房」では脂をしっかりと焼き落としながらも赤み部分を肉汁たっぷりに旨みを閉じ込めた鴨肉を、特製醤油で炊き込んだ鴨ロースを提供しています。
昭和3年創業の京料理屋「たん熊」では厳選した合鴨ロースを独自の醤油ダレにじっくりと煮込み、見た目にもピンクの肉色が美しい合鴨ロース醤油煮を提供しています。