合鴨ロース肉とは?
日本人の口に良くあう合鴨の食べ方は多々あり、中でも人気なのが合鴨をロースした食べ方です。
余分な脂をしっかり焼き落としてヘルシーに仕上げ、中身は赤みが残るように蒸しあげることで肉汁ジューシーな合鴨ロース肉にすることができ、後は煮込んだりソースをかけたり、またはアレンジして料理に加えるなどして美味しくいただきます。
そもそも合鴨とは?
そもそも合鴨というのはどのような生き物かご存知でしょうか?
合鴨とは、野生に生息する鴨、“マガモ”と、“アヒル”の2種をかけ合わせた交配種です。
合鴨は自然種ではなく、目的を持って生まれた品種なのです。
マガモは日本に古くから生息しており、鴨鍋や鴨南蛮など食用として用いられてもきました。
ただし、マガモは非常にクセと臭みが強いため、食用に用いるにはそれらを和らげるネギと一緒に煮るなどの調理法が求められ、“鴨ねぎ”という言葉が生まれたのもそのためです。
海外でも鴨肉を食酢文化があり、特殊な例としては人工的に過剰な脂肪を肝臓に蓄えさせ、高級食材のフォアグラにすることもあります。
アヒルはといいますと、元はマガモであったものの家禽化により変化した種で、中国では食用として用いられることが多く、北京ダックはその代表例です。
肉質の特徴としては、マガモとは違って豊富な脂身を蓄えていることから旨みが強いものの、脂身の多さから肉質部が少ない特徴もあります。
そのため油を多用する中国料理では非常に相性が良いものの、素朴な日本料理にはあまり適さず、日本人の口にも合いにくくなっています。
合鴨はマガモとアヒルの良いところだけを残した肉質で、クセが無く旨みも強く、脂身も多すぎずほど良いことから日本人にウケがよく、そのため食用として多用されるようになりました。
とはいえマガモ由来の臭みは多少なりともあるため、調理には臭みを和らげる方法が求められ、ねぎや香辛料、ハーブなどを利用した調理法が行われています。
ただし、必ずしもマガモ由来の臭みが“不味い”というわけではなく、あえて鴨肉らしい香りを楽しむといった食べ方も1つの方法です。